不動産の「買取」とは?−マイホームの売却方法−

不動産コラム

あなたがマイホームを売却しようと思い立った時、まず思い浮かぶのはどんな方法でしょうか?自分の身近にいる人が、思い入れのあるマイホームを買ってくれれば一番ですが中々そうも行きませんよね。不動産会社にお願いして買主を見つけてもらう、「仲介」という方法が一般的ですし馴染みがあるのではないでしょうか。しかし、マイホーム売却には仲介以外にも方法があります。それが「買取」です。今回は「買取」についてお話しします。

不動産買取とは?

あなたの不動産を買ってくれる人を見つけてもらうのが「仲介」です。まず不動産の査定をし、媒介契約を結び、広告や内見などの販売活動を不動産会社がしてくれます。

一方、不動産会社にあなたの不動産を直接買い取ってもらうのが「買取」です。読んで字の如くですね。売却価格の折り合いが付けばすぐに不動産会社が買ってくれるので、広告を打つ必要もありませんし内見もありません。条件さえ合えば、短期間で売却することが出来るのです。

この「短期間で」というのが買取の一番の特徴です。あなたのマイホームを素早く現金化することができるのです。ただし、その値段が少し安くなってしまうというデメリットがあります。

買取にも種類がある

一口に「買取」と言っても、実は種類があります。

一つ目は「即時買取」です。

こちらも読んで字の如く、不動産会社がマイホームを一度査定したらすぐに買い取ってくれます。広告活動もいっさいしませんので、最短で3日から1週間、長くても1ヶ月で契約から引渡しまでが完了します。早急に現金化したい時にはおすすめの売却方法です。

しかし広告活動をしないという点で、物件が市場に出回ることがありません。そのため、仲介で売却した時に比べ、売却価格が安なってしまいます。もちろんその物件の立地や築年数などの条件にもよりますが、市場価格の60%~80%くらいになると覚悟しておきましょう。

その代わり、仲介の際には必須であった「仲介手数料」がかかりません。仲介手数料は「成約価格×3%+6万円」ですから、決して安い諸経費ではありません。手持ち金がない場合には、お勧めです。

二つ目は「買取保証」です。

こちらは、仲介の良いところと買取の良いところを組み合わせた方法です。「買取保証付きの仲介」と呼ばれることもあります。

まずは仲介と同様、査定をした後不動産会社と媒介契約を結びます。もちろん広告も展開し、売却活動を行います。この期間に上手く買主が見つかれば、市場価格に近い値段で売却することが出来ます。しかし、あらかじめ定めていた期間内に買主が見つからなかった時には、買取に切り替えます。仲介でも売れなかったら買い取ってもらう、これが「買取保証」です。保険をかけておける、というイメージですね。

仲介の期間に売却が成功すれば当然仲介手数料が発生しますが、価格は買取価格より高くなるケースがほとんどです。買取価格は予め合意していた価格となります。買取になった場合は、仲介手数料はかかりません。

時間はかかりますが、仲介で高値で売れるチャンスを持ちながらダメでもある程度の値段で確実に売却できるのが買取保証のメリットです。

ただし、買取保証が付けられる物件は不動産会社によって一定の条件があります。

例えば

  • 物件がその不動産会社の営業エリア内にあること
  • 築年数が30年~40年以内
  • 専任媒介契約か専属専任媒介契約を結ぶこと
  • 新耐震基準の建物であること

などです。

また、買取価格の上限も査定価格の80%くらいと考えましょう。どんな物件でも買取保証が付けられるとは限りませんので、まずは相談してみましょう。

買取が向いているケース

不動産会社は、買い取った物件をリフォームしたりリノベーションして販売します。そのため、築年数が古い物件を買い取るケースが多くなります。築浅の物件はあまり手を加えなくても流通するので、仲介向きです。

ただし、物件を急いで現金化したい場合は買取が向いています。また、仲介の場合、水回りだけリフォームしたり仲介手数料を支払ったりといった経費が必要ですので、そうした資金が不足している人にも買取は向いています。

また、買取では広告を出しません。ご近所に知られることなくマイホームを売却したい方は、仲介よりも買取向きです。

仲介で1年以上販売活動しているけれど、売れる見込みがない。
築年数が古い、立地条件が悪い。
事故物件など訳アリの不動産を抱えている。

こういう方は一度買取を検討してみてはいかがでしょう。

買取も仲介も、信頼できる不動産会社を見つけることが成功の鍵です。実績豊富で、査定価格などの根拠も納得できる会社がおすすめです!