低金利時代のメリットを最大限に利用しよう

不動産コラム

最近は「歴史的な低金利時代」と言われています。住宅ローンを借りる側にとっては、この上ないチャンス到来!まさに今がマイホームの「買い時」とされています。
民間の銀行ではこぞって金利の引き下げを行なっており、変動金利は金利優遇後に1%を切っています(つまり0%台!!)バブル期には8%台まで上昇していたことを考えると、信じられない数字です。
また全期間固定型のフラット35でも団信保険料込みで1%代をキープしている状況です(2019年7月 35年の実行金利は1.18%)。

何となく「低金利の時期に借りた方がいいんだろうな・・・」とは思っていても、実際どういうメリットがあるのでしょうか?今回は低金利の何がお得なのかを、お話しします。

返済額と支払利息が少なくなる

住宅ローンに限らず、ローンを借りる=借金をするには必ず金利が必要です。長い期間をかけて何千万円という借入れを返済していくのですからこれは逃れられません。そして同じ金額を借りても、金利が低ければ低い方が「毎月の返済額」そして「総返済額」は減っていきます。
例えば3,000万円を35年返済(元利金等)で借り入れた場合

金利1.5%では
毎月返済額 約91,860円 総返済額 約3,858万円 (支払利息 約858万円)

となります。これが金利2.5%になると
毎月返済額1 約107,250円 総返済額 約4,504万円 (支払利息 約1,504万円)

毎月支払額の差は約1万5千円、トータルの総返済額の差は約646万円にもなるのです!

支払額はダイレクトに家計に影響します。少しでも支払いが楽になると、その分貯蓄にも回せます。

借りられる金額がアップする

金利が低いと返済額が安くて済む、これを逆に考えると同じ支払額であれば借入れ出来る金額も変わってくるということになります。
あなたが希望する返済額から逆算してみましょう。

金利2.5%では

毎月返済額8万円 → 2,237万円

毎月返済額9万円 → 2,517万円

毎月返済額10万円 → 2,797万円

これが金利1.5%になると

毎月返済額8万円 → 2,612万円

毎月返済額9万円 → 2,939万円

毎月返済額10万円 → 3,266万円

借入れ金額がアップ出来ると言うことは、それだけ予算がアップすると言うことです。マンションであれば面積が広いタイプも選べるようになる、より上の階層の部屋を選べるようになるということです。つまり、物件探しをする際の選択肢が広がり、より自分たちの希望にあった住宅を購入できる可能性が大きくなるのです。
ただし、変動金利で借りる場合は金利上昇のリスクもきちんと理解し、万が一の時の対応策を考えておくべきです。

住宅ローンの残債が早く減る

「住宅ローンの残債」とは、文字通り残っているローンの額ですが、これはあくまで残っているローンの「元金」を指します。3,000万円借入れして毎月10万円を支払っている場合、年間120万円、10後には1,200万円累計で支払いました。では10年後の残債はいくらでしょうか?
残念ながら3,000万円−1,200万円で1,800万円ではありません。
毎月の返済額は「元金+利息」の合計額ですから、こんな単純な計算にはならないのです。
低金利の魅力は支払利息が少なくて済むことなのですが、残債の減り方に影響するのは気付きにくい部分です。
同じ3,000万円を借入れした場合の10年後の残債の差を見てみましょう。

10年間の支払額 10年後の残債
金利1.5% 約1,102万円 約2,297万円

金利2.5% 約1,287万円 約2,391万円

金利が1%高くなると、200万円近く多く支払っているのに、100万円減り方が遅いという現象が起きてしまうのです。
低金利はローン残債を減らすスピードを早めてくれる、という結果になります。

このように低金利のメリットは大きく、さらに高いと言われている固定金利と変動金利の差も縮まっています。
これは借りる側にとっては最大限に有利な状況です。
買い時を逃さないよう、早めに動いてみませんか。