住宅ローンと生命保険の見直し 『FP相談』で得られる安心と家計の再設計

不動産コラム

マイホーム購入は、人生の中でも最大級のライフイベント。夢が広がる一方で、住宅ローンという長期の返済が始まることで、「本当に支払っていけるのか」「家計は大丈夫か」といった不安を抱える方も多いのではないでしょうか。

そんなときこそ、ファイナンシャルプランナー(FP)への相談が力になります。特に、住宅ローンを組むタイミングは、生命保険を含めた家計全体の見直しに最適なタイミング。団体信用生命保険(団信)への加入によって保障が変化するため、保険の重複や不足を防ぐためにも、FPの視点での再設計が重要です。

団信加入で生命保険の役割が変わる

住宅ローンを借りる際、多くの金融機関では団信への加入が求められます。団信とは、契約者が死亡または高度障害になった場合に、保険金でローン残債が支払われる仕組み。つまり、万が一のときに家族にローンの負担が残らないようにするための保険です。

この団信に加入することで、すでに加入している生命保険の死亡保障が重複する可能性があります。たとえば、独身時代に加入した定期保険や終身保険が、団信と合わせると過剰な保障になってしまうことも。逆に、団信だけでは保障が足りないケースもあるため、見直しは必須です。

体験談:FP相談で見えた「本当に必要な保障」

実際にマイホーム購入のタイミングでFP相談を受けた方の体験談をご紹介します。

『住宅購入を検討していたときにFP相談を受けました。当時は子どもが生まれたばかりで、教育費や老後資金のことも気になっていた時期。住宅ローンの返済が始まることで、家計にどれだけの影響があるのか不安でした。FPとの面談では、以下のような点を一緒に整理しました。

・現在の収入と支出のバランス

・教育費や老後資金の必要額と準備状況

・住宅ローンの返済計画と金利の種類

・団信の保障内容と既存の生命保険の重複

・医療保険やがん保険の必要性

このように、保険だけでなく家計全体を見渡したうえで、必要な保障と不要な保障を整理することで、月々の保険料を約1万5千円削減できました。その分を教育資金の積立に回すことができ、精神的にも大きな安心につながりました。』

保険の見直しをしたことで余剰資金が生まれ、教育資金へ充てることに成功した実例でした。

FP相談の具体的な流れ

FP相談は、以下のようなステップで進みます。

事前ヒアリング

家族構成、収入、支出、資産状況、保険加入状況などを伝えます。オンラインでの事前アンケートがある場合も。

現状分析

ヒアリング内容をもとに、家計の現状を数値化。住宅ローンの返済比率や保障の過不足をチェックします。

課題の抽出と優先順位付け

 教育費、老後資金、保険の重複など、課題を整理し、優先順位をつけて対応方針を決定。

改善提案

保険の見直し、ローン返済計画の調整、資産形成の方法など、具体的な改善策を提示。

実行支援(希望者のみ)

保険の解約・変更手続きや、住宅ローンの借り換え、資産運用の開始などをサポート。

FP相談の費用感

FP相談の費用は、相談形態や提供サービスによって異なります。以下は一般的な目安です:

初回相談(60〜90分):無料〜5,000円程度

ライフプラン作成:10,000〜30,000円程度

継続的な家計管理サポート:月額3,000〜10,000円程度

保険見直しのみ:無料(保険代理店経由の場合)

無料相談でも十分な情報が得られる場合がありますが、独立系FP(保険販売を行わない中立的な立場)に依頼する場合は有料になることが多いです。費用よりも「中立性」と「専門性」を重視するのがポイントです。

FPの選び方:信頼できる相談先を見極める

FPを選ぶ際には、以下の点をチェックしましょう:

・CFP®やAFPなどの資格保有者か

・保険販売を目的としない独立系か(中立性が高い)

・住宅ローンや保険に詳しいか(専門分野の確認)

・実績や口コミがあるか(相談者の声を参考に)

・初回相談が無料か(気軽に試せる)

最近では、オンライン相談も増えており、全国どこからでも気軽に相談できる環境が整っています。自治体や金融機関が提供する無料相談窓口もあるので、まずはそこから始めてみるのも良いでしょう。また不動産会社が提携していることもありますので、相談してみましょう。

まとめ:住宅購入は「攻め」、保険見直しは「守り」

住宅購入は「攻め」のライフイベントですが、保険の見直しは「守り」の家計戦略です。団信に加入することで保障が増える一方、家計の固定費も増えるため、全体のバランスを取ることが重要です。

FP相談を活用すれば、保険の見直しだけでなく、住宅ローンの返済計画、教育資金、老後資金など、人生全体のマネープランを整理することができます。私自身、FPに相談したことで「数字に裏付けされた安心感」を得ることができ、マイホーム購入を心から楽しめるようになりました。

これから住宅購入を検討している方は、ぜひ保険の見直しとFP相談をセットで考えてみてください。きっと、より安心で納得のいく選択ができるはずです。