マンション購入を決断したら、まずやることとは?知らないと時間の無駄に!

不動産コラム

そろそろマンションが欲しいと思い始めている方の中には、何から始めたらいいのか漠然とした不安を抱えている人も多いでしょう。マンションの購入は、多くの人にとって人生に一度か二度あるかないかの大きなライフイベントです。実はマンション購入者の先輩の半数近くが、事前準備が不十分で何らかの後悔をしているとも言われます。入口の部分でつまずくと、余計な時間を掛けてしまったり、せっかく出会えたお気に入り物件を逃してしまうことも。今回は今さら聞けないマンション購入の前にすべきことを解説します。

マンション購入は「資金計画」から

マンション(マイホーム)購入は「人生で一番大きな買い物」と言われます。「そろそろ購入しよう」と思い立つきっかけは、例えば近所で建設現場の看板を見た、ネットの広告を見た、などの偶然情報を目にした人もいれば、積極的に不動産ポータルサイトなどにアクセスして物件を探す人もいるでしょう。そして良さそうな物件を見つけると、まずは「モデルルーム」や「オープンハウス」など、物件を紹介している場所に出向いて説明を受けます。その物件があなたの希望に合うかはもちろん聞いてみないと分からないのですが、まずここでやりがちなのが「資金計画を後回し」にすることです。多くの人が気に入った物件に出会ってから、お金のことを考えています。

実はここがマンション購入の入り口でつまずくかどうかの、大きな分かれ目となるのです。

どんな人でも、マンション購入には「予算」があります。つまり購入できる上限価格が存在します。何も知らずに物件見学に行って、いざお金の話になった時に全然手が届かないことを知ると、また一から出直さなくてはなりません。自分たちの買える価格帯を知ってから物件探しをすると、無駄な時間が省けるだけでなく、気に入った物件に出会った際にはスムーズに手続きを進めることが出来るのです。

人生の三大支出

さて、「人生の三大支出」という言葉をご存知でしょうか。住宅に係る費用は、ライフプランの中で一番大きな支出であることは間違いないのですが、さらに「教育資金」「老後の生活資金」が大きな支出となります。子どもがいる家庭では、教育資金が大学進学時に最大限必要となります。また老後資金は「2000万円問題」などが話題ですが、30~40代の方にとっては漠然とした未来であまり具体的に想像できないかもしれません。この2つの支出が「やや先の話」となってしまうため、まず住宅費用を最大限に使い切り、残りで教育資金・老後資金を捻出しようとする人が多いのです。いざ教育資金がピークになった時や、定年を迎えるころに破綻してしまわないよう、三大支出のバランスをしっかり計算してから住宅費用を算出することが重要です。

マンション購入予算の組み立て

マンション購入に必要な金額は、実はその物件の「価格」だけではありません。「諸費用」と呼ばれる、物件価格以外の費用と頭金がプラスされます。

マンション購入の予算= 頭金+ 住宅ローンの借入金額+ 諸費用

という組み立てになります。

住宅ローンの借入金額は、年収や勤続年数、年齢などの要件によって、それぞれ上限金額が変わります。大まかな借り入れ金額の目安としては、年収の5倍~7倍と考えておきましょう。

頭金は自身の預貯金、親からの資金援助などで賄う「現金」です。以前は頭金は2~3割程度必要と言われていましたが、最近では価格の100%住宅ローンで借入れし、「頭金0円」で購入も可能です。ただし、ここで注意しなくてはならないのは、全くの持ち出し0円では購入できないということです。

マンション購入の手順として、契約時に「手付金」というお金が発生します。100%ローンで借入れする人でも、契約時には一般的に価格の10%の現金の支払いが必要となるのです。手付金は頭金の一部になりうるお金ですが、100%ローンを借入れする場合には、ローン実行後に返金されます。(諸費用の一部として振替えるのが一般的です)「頭金0円でマンションが買える」という広告文がありますが、契約時には数百万円の現金が必要になることを知っておきましょう。

お金が必要となるのは

契約時=手付金(10%)

引き渡し時(決済時)=ローン借入金+残りの頭金+諸費用

です。新築の物件であれば、引き渡し時までに1年以上かかることもあります。中古マンションであれば最短1か月ほどで引き渡しを受けることも可能です。物件スケジュールによって、いつ頃どのくらいのお金が必要になるのかをイメージしておきましょう。

ローンの借入上限額

住宅ローンは、誰もがいくらでも借り入れできるわけではありません。年間のローン返済額が年収の30~35%以内までという上限が設定されています。よく「借りれるだけ借りたい」という人がいますが、家族構成などによっても家計の収支はさまざまです。1か月に住宅費用として支払える額から逆算して、無理のない借入れ金額にしましょう。また、近年は相変わらず低金利が継続しているので、頭金を入れずに資産運用に回す方法も一つです。頭金を貯めている間に金利が上昇したり、好みの物件が売れてしまうこともありますので、自分たちにとってどういった組み立てが最適なのか事前に話し合っておきましょう。保険会社でライフプランニングの相談をするのもおすすめです。

一生に一度の買い物だから・・・と、当初考えていた予算よりもオーバーして購入するひとも多くいます。先々でローン破綻しないよう、資金計画は余裕を持って、物件見学よりも前に話し合っておきましょう。