シングル女性のマンション購入  不安を解消するポイントとは?

不動産コラム

数年ごとの賃貸住宅の更新料やこの先も払い続ける家賃がもったいないと感じて、マンション購入を決断するシングル女性が増えています。しかし、同時にライフプランが変化した時や万が一働けなくなった時への不安から、最後の一歩が踏み出せない人も多いのではないでしょうか。

今回はそんなシングル女性ならではの、マンション購入への不安解消ポイントをお話します。

資産性の高いマンションを選ぶ

社会進出が進んだ現代でも、やはり女性はライフステージに応じて生活が変化しやすいのが現状です。結婚で住まいが変わる、出産によって仕事を休職・退職する、高齢の親に介護が必要になると同居するといった具合です。独身時代にマンションを購入して住宅ローンを抱えることがリスクになるという考えもありますが、逆に資産形成が出来るというメリットもあります。だからこそ購入する際には、将来のライフプランの変化に対応しやすい物件を選ぶべきです。つまり、少しでも売却しやすいマンションを選ぶことで、転勤や転職、結婚で転居する際に「売りやすい・貸しやすい」状態を作っておくのです。

物件選びの際には、自分自身の住みやすさはもちろんですが「売却しやすい」「貸しやすい」という目線も持っておく必要があります。例えば、駅近である、複数路線が使える、周辺の環境(買い物、医療機関、金融機関など)が整っている、セキュリティ面が整っている、といったポイントです。

資産性が高い物件を購入しておけば、ローンの残高がきちんと完済でき、住み替えがスムーズに進みます。

住宅ローンは「保険」になる

賃貸暮らしを続けている時に、もしも大きな病気をした時や働けなくなった時には別途準備をしておく必要があります。住宅ローンはもちろん「借入」なので、家賃同様支払い続ける義務があります。しかし、住宅ローンには「団体信用生命保険」があります。本来は、借入れ本人が死亡もしくは高度障害が残った際に住宅ローンの残債が0円になるという保険です。銀行はこの保険があるからこそ、数千万円という金額を長期に渡って貸し付けてくれるわけです。最近では、さらにガンや3大疾病、8大疾病にかかった時の保障も選べるようになり、より手厚い備えが出来るようになりました。

特に女性は特有の疾病リスクがあります。日本では女性が罹患する部位の第1位が「乳がん」、第5位が「子宮がん」という統計になっています。団体信用生命保険に特約を付けておけば、がんと診断されれば住宅ローンは0円になります。通常、がん特約を付けると金利が0.1%程度上乗せになりますが、ネット銀行などでは金利上乗せなしでがん特約50%(残高が2分の1になる)が付いている商品や、金利上乗せなしキャンペーンを行っていることもあります。住宅ローン選びの際には、団信にお得に保障がつけられるものを選ぶのも一つの方法です。

働けなくなった時の備え

病気で働けなくなるリスクは誰にでもあります。実際は働けなくなるとで収入が減る、途絶えることへの不安が一番大きいかもしれません。そんな不安に備えられるのが「就業不能時保険」です。就業不能時保険は、病気やケガで働けなくなった時にローンの返済額を保険金でサポートするというものです。

りそな銀行の女性向け住宅ローン「凛Next」では、病気・ケガにより30日間を超える就業不能が継続した場合に、31日目以降の期間について最長12か月保険金が支払われます。この保険に対する本人負担は0円です。また地震・噴火・津波といった天災によるケガを原因とする就業不能(天災危険補償特約付)についても保障されています。

さらにイオン銀行では病気やケガ以外で働けなくなった場合の「失業信用費用保険」があります。これは勤務先の倒産、会社事由による解雇によって失業状態になった時、月々のローン返済額が保障されるというものです。ここで言う失業状態とは離職を余儀なくされ、労働の意思および能力があるにもかかわらず、職業に就くことができない状態です。自発的ではない理由(自己都合意外)で失業し、1カ月を超えて再就職できなかった場合、再就職まで最長6カ月間、住宅ローンの返済相当額の保険金が支払われます。

シングル女性のマンション購入は、将来の資産形成と万が一の保障を手にすることができます。とはいえ、抱える不安は多種多様です。ポイントは資産価値の高いマンションを選ぶこと。そして少しでもリスクを減らせる住宅ローンを選ぶことです。金利の安さだけではなく、団体信用生命保険にも注目してください。