近年、新築マンションの価格が高騰し続ける中で、中古マンションの価格も上昇傾向にあります。「中古も高いなら、いっそ新築を選んだ方がいいのでは?」と感じる方も少なくありません。しかし、実は“あえて中古を選ぶ”ことには、実需層にとって多くのメリットがあるのです。
今回は、特に「駅近」と「広さ」のどちらを優先すべきかという視点から、中古マンション選びのポイントや、どんな人に向いているのかを解説していきます。
中古マンションが注目される背景
新築マンションの価格は、土地の高騰や建築資材の価格上昇、人件費の増加などを背景に、年々上がり続けています。特に都心部では、70㎡台のファミリータイプで1億円を超える物件も珍しくなくなってきました。
その一方で、中古マンションは新築に比べて価格が抑えられていることが多く、同じ予算でもより広い部屋や好立地の物件を選べる可能性があります。さらに、築年数が経っていても、管理状態が良好であれば、快適に長く住むことができるのも魅力です。
また、新築マンションはいつ・どこに建つかが分からず、希望のエリアに物件が出るまで待たなければならないこともあります。特に人気エリアでは抽選倍率が高く、希望通りに購入できるとは限りません。その点、中古マンションはすでに存在している物件から選べるため、「住みたいエリア」「利用したい駅」など、ピンポイントで探すことが可能です。
たとえば、お子さんの学校の関係で転校を避けたいご家庭や、通勤経路を変えたくない方、近隣とのつながりを大切にしている方にとっては、生活環境を変えずに住み替えができる中古マンションの方が、現実的かつ安心できる選択肢となるでしょう。
駅近を選ぶメリット
駅から近い物件は、通勤・通学の利便性が高く、日々の生活が格段に楽になります。特に都心部では、駅から徒歩5分以内の物件は資産価値が下がりにくく、将来的に売却や賃貸に出す際にも有利です。
また、駅近物件は周辺にスーパーや飲食店、病院などの生活インフラが整っていることが多く、車を持たないライフスタイルにも適しています。高齢者や子育て世帯、単身者など、移動のしやすさを重視する方には特におすすめです。
ただし、駅近物件は築年数が古かったり、専有面積が狭めだったりすることもあるため、間取りや管理状況をしっかり確認することが大切です。
広さを重視するメリット
一方で、同じ予算でより広い住まいを求めるなら、駅から少し離れた中古マンションに目を向けるのも一つの手です。特にファミリー層にとっては、子ども部屋や収納スペースの確保が重要。広さを優先することで、家族全員がゆったりと暮らせる住環境を手に入れることができます。
また、駅から少し離れることで、周囲が静かで落ち着いた環境になることも多く、子育てには理想的なケースもあります。最近では、在宅勤務が定着しつつあることもあり、多少の通勤時間よりも住環境や広さを重視する人が増えてきました。
さらに、築年数が経っている分、管理組合がしっかり機能しているケースも多く、住民同士のつながりが強いというメリットもあります。新築にはない、地域との一体感や安心感を得られるのも中古マンションならではの魅力です。
あえて中古を選ぶメリット
中古マンションには、新築にはない魅力もたくさんあります。たとえば、実際の建物や周辺環境を見てから購入を判断できる点。新築は完成前に契約することが多く、完成後に「思っていたのと違った」と感じることもありますが、中古なら現物を確認できる安心感があります。
また、リノベーションを前提に購入すれば、自分好みの間取りや内装にカスタマイズすることも可能。築年数が経っていても、内装を一新すれば新築同様の住み心地を実現できます。
さらに、管理状態が良好なマンションであれば、築年数が古くても資産価値を維持しやすく、長く安心して住むことができます。加えて、周辺環境がすでに成熟しているため、生活の利便性や治安、学校区などの情報も事前に把握しやすいという利点もあります。
どんな人にどちらが向いている?
駅近と広さ、どちらを優先すべきか。これはライフスタイルや価値観によって異なります。
駅近が向いている人 → 忙しい共働き世帯、通勤時間を短縮したい方、将来的に売却や賃貸を視野に入れている方、高齢者や車を使わない生活をしたい方。
広さが向いている人 → 子育て世帯、在宅勤務が多い方、趣味や収納スペースを重視する方、静かな住環境を求める方。
中古マンションが向いている人 → 希望エリアにこだわりがある方、子どもを転校させたくない方、生活環境を変えたくない方、自分好みにリノベーションしたい方。
どちらを選ぶにしても、「自分たちの暮らしにとって何が一番大切か」を明確にすることが、後悔しない住まい選びの第一歩です。
まとめ
中古マンションの価格が上昇している今だからこそ、「新築か中古か」だけでなく、「駅近か広さか」という視点でも選択肢を広げてみることが大切です。中古物件には、価格面だけでなく、立地や広さ、リノベーションの自由度など、実需層にとって魅力的な要素がたくさんあります。 家探しは、人生の大きな決断のひとつ。焦らず、じっくりと、自分たちにとっての“ちょうどいい”を見つけてください

