一戸建住宅のメンテナンスはいくらかかる?マンションとの違いは?

不動産コラム

マイホームを購入する際、一戸建てとマンションで比較検討する人も多いでしょう。その中で、マンションだと毎月必要になる「管理費・修繕積立金・駐車場使用料」がもったいない!一戸建てならその分支出も減って家計が楽だ、という声をよく聞きます。しかし、現実はそうではありません。

マンションでは計画的に将来の大規模修繕などに向けて積み立てをしていますが、一戸建てでは全てオーナー任せ。不具合や問題が起こった時に、その都度解決しなくてはなりません。一戸建てに住む人が避けて通れない住宅のメンテナンス費は、いつごろ、また一体どのくらいかかるのでしょう。

一戸建てのメンテナンス費の目安は?

一戸建ての場合は新築か中古でも変わってきますので、築年数で考えると分かりやすいでしょう。どの場所が傷んでくるのか、故障してしまうのか、平均的な年数と費用の目安は次のようになっています。

①屋根

まずは家屋の中で一番雨に晒される部分の屋根。材料によっても費用が変わります。

瓦・・・築10年ごろ補修/約5万円~ 築30年で葺き替え/約80万円~

金属瓦・・・築20年ごろ補修/約20万円~ 築30年ごろ部分補修/約30万円~

日常生活で目が行き届かない屋根は、雨漏りをしてしまうとより一層大変なことになります。10年20年といった節目で点検、補修をしておくと安心です。

②外壁

雨水の侵入を防ぎ、家の美観を保つために外壁もメンテナンスが必要な場所です。外壁の剥がれ、塗装の剥がれ、ひび割れなどは放っておくと家の寿命を縮めまてしまいます。

モルタル吹き付け・・・築20年/塗り替え約75万円~ 築30年/塗り替え約75万円~

モルタル系サイディング・・・築10年/コーキング約30万円~ 築30年/張り替え約200万円~

窯業系・金属系サイディング・・・築20年/部分補修約25万円~

外壁は住宅の大きさによって面積も異なりますが、結構な費用がかかります。地震によってひび割れなどの被害が起こることもあります。日頃から家全体のチェックをしておきましょう。

③シロアリ対策・防水工事

見えない部分の代表であるシロアリ被害、こちらも築10年ごとに約15万円~の費用がかかります。

また、バルコニー・ベランダの防水工事も築10年ごとに約30万円~と言われています。

④玄関ドアの交換

玄関ドアを丸ごと交換する場合は、約30万円~。デザインや機能なども20年30年経つと随分と進化しています。防犯強化のために、鍵のシリンダー交換なども可能です。

ここまでは家の外側で、マンションの場合でも共通する部分となります。

では、家の内側はどうでしょうか。

⑤床

フローリングは築30年、6畳あたり張り替え工法で9~18万円、重ね張り工法で6~14万円となっています。フローリングをやりかえる時には、床暖房を設置するなどのグレードアップも可能です。

畳は材質(中国産か国産か、自然素材か人工素材か)によっても幅があります。新調するなら6畳あたりで7~20万円となります。畳は裏返し、表替え、新調といった3段階のメンテナンス方法があるので、時期や傷み具合にあった補修を検討できます。

⑥クロス(壁紙)

部屋の中で一番視界に入る壁や天井のクロスは、日常の汚れや傷が目立ってきます。経年と共に貼ってある継ぎ目が離れたり、剥がれてしまったりします。築20年が目安となります。

素材のグレードによりますが、1㎡あたりの単価は約1800円~2000円。6畳で5万円前後、1軒丸ごとで約45万円~が相場となります。ただし現場ではよく「メートル単価」と表示されているも多く、その場合は90㎝×1m=0.9㎡となり若干価格が変わります。打ち合わせの際にはどちらの表示か注意しましょう。当然工事の際は、職人さんの費用などもかかります。

生活にダイレクトに支障が出る設備機器

床やクロスなどは使い方や日頃のメンテナンスにも左右される部分が大きく、ある程度我慢ができる箇所ではあります。しかしこれからご紹介する設備機器については、快適な日常生活に支障が出る重要な部分となります。

⑦システムキッチン

一式を取り替える場合は築30年を目安に約150万円~となります。水道の水栓や蛇口が緩んで水漏れする場合などは、部分的に交換も可能です。

⑧換気扇

築20年を目安に約15万円~となります。最近では、ガスコンロやIHヒーターと連動している換気扇もあり、一体で工事することも可能です。

⑨ユニットバス(浴室)

築30年を目安に約200万円~、住宅設備機器の中では一番大きいメンテナンスを必要とします。

⑩給湯器(ガス)

築10年、20年、30年を目安に約25万円前後です。給湯器はお湯を作るために不可欠です。使用頻度によって劣化具合も違いますが、お風呂に入れなくなるという問題に直結するためメンテナンスは不可欠です。

その他、トイレの便器、洗面化粧台などもメンテナンスが必要な設備です。

こうして列挙すると、一戸建てでも相当なメンテナンス費が必要なことが分かります。何を、いつ、どこまで補修改修するかはオーナー自身の判断となります。強制的に毎月積立するマンションと違い、一戸建ては自身で計画的にお金を準備しなくてはなりません。退職金の一部を充てる、リフォームローンを借入する、などの方法もありますが、出来るならマンションと同じように毎月「将来のメンテナンス費」を少しずつでも積み立てておきましょう。