先輩に学ぶ「やって良かった」リノベーション事例集

不動産コラム

中古物件を自分好みにアレンジできるのが、リノベーションの良いところ。いろんな人の事例集を真似しても、ライフスタイルが違えばこだわるポイントも違ってきます。しかも限られた予算の中で、全部を叶えるのは難しい問題です。あなたのマイホームの住み心地をいかによくするか。今回は「これはやっておいて良かった!」というマンションリノベーションの成功例を集めてみました。

マンションはとにかく収納が課題

①ファミリークローゼット

マンションは収納が少ない!というのがいつも課題となります。各部屋に中途半端なクローゼットを設けるよりも、思い切って一つの場所に大きなファミリークローゼットを作る方法があります。家族全員の衣類を1か所に収納することによって家事動線も良くなり、居室を広々と使えるメリットがあります。ハンガー収納をたっぷり作って「畳まない収納」にすると、洗濯の時に時短になって一石二鳥です。

②土間収納

マンションでは玄関周りも手狭で、靴を脱ぎ履きするだけの場所に限定されてしまいます。そこで玄関床を土間仕上げにし、十分な広さを取ることで単なるシューズクローゼット以上の使い方ができるようになります。例えばベビーカーや自転車、キャンプ道具やスポーツ用品、灯油のポリタンク、日用品のストック、扇風機や暖房器具などの季節家電、段ボールなどの資源ごみ(一時的なゴミ置き場として)・・・など。置きたいもの、用途によって広さを検討しましょう。出来れば窓や照明、コンセントなどを設置するとさらに使いやすくなります。

③パントリー

キッチン隣のパントリー(食品庫)の増設は、非常に人気のリノベです。食料品や日用品が見えやすく収納できるのはもちろん、非常用の備蓄倉庫としても活躍します。中には冷蔵庫もパントリーの中に置けるようにしているケースも。リビングからキッチンを見た時に生活感がなく、スッキリとした空間になります。

コンセントは位置と数をよく考えて

意外と住んでみてから後悔するのがコンセントの位置と数です。家具を置いてみたら、塞いで使えないこともあります。家具配置を想定して、位置を変更もしくは増設しましょう。

スマホの充電やパソコン用、キッチン家電が沢山ある場合にも不足することがあります。

最近ではお掃除ロボットを使っている家庭も多いのではないでしょうか。リビングに出しっぱなしよりも造作家具の一部などに格納場所を作れば見た目もスタイリッシュで、かつコンセントを設置しておけば同時に充電も可能です。

造作家具は防災の役目も

家具を置くのではなく、最初からカウンターテーブルや本棚などの造作家具を設置するリノベも大好評です。リビングの一角にカウンターテーブル+収納があると、子供の勉強場所になったり大人の書斎やパソコンスペースとして活用できます。アイロンがけなどの火事コーナーとしても利用できます。書類や文具、薬などの収納場所としても活用でき、リビングを散らかさないで済みます。

本棚は造作で壁や天井と一体化する構造にすると、地震の時に倒れる心配が少なくなり防災面でもメリットがあります。

室内物干しポール

天気が悪い時だけでなく、花粉やPM2.5を避けるため、最近では季節を問わず室内干しをするケースが増えてきました。毎回物干しラックを出し入れする手間を省けるのが、天井付けの常設型物干しです。リビングにあってもデザインの一部になるような、お洒落なものも増えてきました。

スキップフロアで縦に空間を作る

専有面積があまり大きくないマンションの場合には、収納の上に居住空間を作るスキップフロアで有効面積を広げる方法があります。和室を小上がりにして畳の下に引き出し収納などを設置する方法は想像がつきやすいと思います。その他にも収納空間を120~40センチくらいの高さにし、その上にロフトのような空間を作る方法があります。

子供の遊び場や勉強スペース、寝室として利用する、大人の書斎スペースにするなど、様々な活用方法があります。壁で横に仕切るのではなく、空間を縦に利用することで限られた面積を最大限に利用するリノベです。段差がない=ユニバーサルデザインとされてきましたが、段差を作ることで空間を仕切る、収納を増やすこともできるという逆転の発想です。

リノベーションを成功させるポイントは、やはり優先順位をはっきりとつけることです。予算のメリハリをつけることができ、満足度の高いマイホームが実現できます。

これから「どんな暮らしをしたいか」を事前にしっかり話し合っておきましょう。