家にまつわるお金の知識−お得な裏技集−

不動産コラム

マイホーム購入においては世間一般に「良い」とされるポイントに拘りすぎると、ますます迷って決められなくなることがあります。基本的な知識を押さえた上で役立つ裏ワザを知っておくと、自分にぴったりな条件でお得に物件を選ぶことが出来ます。ちょっと見方を変えてみると実はこんなメリットがある・・・そんな家にまつわるお金の裏ワザをご紹介します。

モデルルームだったお部屋はお得

モデルルームやモデルハウスとして使用されたお部屋は、展示してある家具一式だけでなく、エアコン・照明・カーテンまで付いて買えることがあります。インテリアコーディネーターが選んだセンスの良い家具は、なかなか自分では揃えられません。今まで持っていた家具を当てはめるより、その部屋にあったものを一新する方がお得です。ただし、たくさんのお客さんが出入りしたお部屋のため、小さな傷などはご容赦くださいと言われるケースも。

固定資産税がかからない⁈

土地を50年程度借りて建物だけを所有する物件を「定期借地権付き物件」と言います。土地は所有しない代わりに地代を払うようになりますが、固定資産税を払わなくてすみます。しかも物件価格も比較的安めになります。次世代に資産として引き継ぐ必要がない場合には、定期借地権付き物件はお得です。

不動産取得税がゼロになる

不動産を購入する際に一度だけ課税される「不動産取得税」は、税額が数十万円にもなる場合があります。しかし、その物件がある自治体に申告すれば軽減措置が受けられ、0円になる場合も少なくありません。ただし、購入してから60日以内に申告しなければならないなど期限が設けられている自治体も多いので、あらかじめ確認しておきましょう。

本当に南向きが良い?

日本では日当たりを求めて「南向き」の部屋や物件がとても人気です。当然ながら、価格も高めになります。共働きで昼間はほとんど家にいない、そんな家庭ではあえて価格が安めの「北向き」を選ぶ手もあります。高層階だったり目の前を遮る建物がない場合は、周囲の反射光で明るく感じます。直射日光に晒されないので家具焼けもせず、夏場の光熱費も違ってきます。

地震に強い物件は保険料が割引に

火災保険と同時に加入できる地震保険は、建物の耐震等級に応じて割引制度があります。耐震等級1は10%、等級2は30%、等級3または免震構造の建物は50%の割引率になります。購入時には「住宅性能評価書」などで耐震等級を確認してみましょう。

住宅ローンの契約をインターネットで手続きすると印紙税がかからない⁈

最近では住宅ローンの申し込みだけでなく、金銭消費貸借契約もインターネットで手続きできる時代になりました。紙の契約書で交わす場合には、契約金額に応じた数万円の収入印紙を貼る必要があります。電子契約(インターネット)の場合には印紙税がかからず、購入時の諸費用を節約することが出来ます。(電子契約料として数千円かかる場合があります。)住宅ローンを選ぶ際には、電子契約に対応しているかもチェックしてみましょう。

頭金を用意すると住宅ローンの金利が安くなる⁈

フラット35では頭金を1割入れると、金利が安い区分の融資を利用できます。「保証型」の場合は、頭金2割、3割、4割と増やせば増やすほど、金利優遇の幅も大きくなりお得度が大きくなります。(取扱金融機関によって異なります。)

民間金融機関の住宅ローンでも、頭金を用意する割合によって金利優遇を設定していることがあります。例えばソニー銀行の変動金利では頭金10%以上だと0.457%、10%未満だと0.507%(2021年8月適用)と0.05%の差があります。住宅ローンを選ぶ時に是非確認してみましょう。

シェアサービスを最大限利用しよう

共用部分が充実している物件は色々とお得です。例えば車。最近ではカーシェアリングを採用している物件も多く、必要な時だけ料金を払って利用できます。車体価格、税金、駐車場使用料、ガゾリン代、車にかかるコストを大幅にカットできます。都心物件や買い物などが徒歩圏で済む場合には、思い切って車を手放す人も多いようです。

またスタディルームやライブラリーがある物件では、リモートワークや勉強に便利です。

ガンと診断されたら住宅ローンが免除される

住宅ローンの団体信用生命保険にはガン特約が付いている商品がたくさんあります。手術や入院をしなくても「ガンと診断されるだけ」で住宅ローンが全額免除されるプランがあります。金利が0.1%~0.2%程度上乗せされるケースがほとんどですが、金利上乗せ無しでローンの残額が50%免除される保険もあります。日本人の2人に1人はガンにかかると言われる時代、備えておくことは大事です。ただし、ガン特約付きの団信に加入できるのは、50歳、51歳未満と規定されていることがほとんどなので注意しましょう!